えんどうの天気対策と畑で見る所
豆類・生育期 6段階・天気の条件 10件
エンドウ(えんどう)が天気で受けやすい影響を、生育期ごとに「こういう天気が続いたら → 起きやすいこと → 見に行く所」の順で並べています。
気象からは「環境」「水分」「生育フェーズ」の段を主に判断する。根圏(pH・排水・根粒菌の活性等)は気象からは推定に留まり、現地確認が必要。施設栽培(トンネル・雨よけ等)では外気象は参考値で、内部環境(保温・換気・かん水)が支配的。
播種・育苗期(秋播き)
播種期の気温が下がりきらず高めで推移する(秋播きが遅れ気味・残暑が続く)
- 起きやすいこと
- 生育が進みすぎ、越冬期に大苗の状態で低温期を迎えやすい。大苗は凍害を受けやすいため、越冬前の生育過多が凍害リスクを高める条件になりやすい。
- 見に行く所
- 草丈・節数、子葉・本葉の展開段階、つるの伸び具合。
- 露地と施設
- 露地は外気温の推移がそのまま生育速度に影響する。トンネル・雨よけでは保温で生育が進みすぎないよう換気での調整余地がある。
- 確かさ
- データ由来(若苗で越冬・大苗は凍害)。播種適期そのものは地域・品種(つる性/矮性)で異なる。
降水量が多く、圃場が過湿になりやすい状態が続く
大雨・長雨
- 起きやすいこと
- 過湿は立枯病・根腐病など連作・多湿で出やすい病害の条件になりやすい。発芽ムラや初期生育の停滞にもつながりやすい。
- 見に行く所
- 圃場の停滞水、子葉・初生葉の変色や萎凋、株元の生育遅れ。
- 露地と施設
- 露地は降雨の影響を直接受ける。排水路・畝立ての有無で差が出る。施設は降雨は遮られるが、かん水過多で同様のリスクになりうる。
- 確かさ
- データ由来。発生を確定するものではなく、気象は誘発条件のひとつ。
越冬期
日最低気温が氷点下に下がる、または霜が降りる状態が続く
霜・凍害
- 起きやすいこと
- 凍害が出やすい条件。特に生育が進んだ大苗・徒長苗は凍害を受けやすい。地上部の枯れ込み・生育停滞につながりやすい。
- 見に行く所
- 葉の変色(黒変・水浸状)、生長点の状態、朝の圃場の霜・凍結の有無。
- 露地と施設
- 露地は霜・低温を直接受ける。べたがけ・トンネルの有無で被害程度が大きく変わる。無加温の簡易施設でも外気が低ければ内部も冷え込みやすく、保温資材の有無を確認。
- 確かさ
- データ由来(若苗で越冬・大苗は凍害)+一般的知見。品種の耐寒性・積雪の有無(雪による保温効果)で差がある。
生育・整枝期(つるの伸長・支柱設置期)
気温が上がり生育が旺盛になる一方、株間の湿度がこもりやすい状態(高湿度・日照不足が続く)
高湿度・結露日照不足
- 起きやすいこと
- つる性は支柱・ネットで通風を確保しないと過繁茂になりやすく、通風不良はうどんこ病の助長要因になりうる。過繁茂は結莢不良にもつながりやすい条件。
- 見に行く所
- 葉の茂り具合・株間の込み具合、支柱・ネットへの誘引状況、下葉の日陰化。
- 露地と施設
- 露地は自然風で通風が確保されやすいが、密植だと滞留しやすい。施設は換気不足で株元の湿度がこもりやすい。
- 確かさ
- データ由来(過繁茂は結莢不良/支柱・通風でうどんこ抑制)。整枝・密植の程度による差が大きい。
開花期
開花期に低温・霜に当たる
霜・凍害低温
- 起きやすいこと
- 花器障害が出やすい条件。落花につながりやすい。
- 見に行く所
- 開花した花の変色・脱落、莢の着き具合。
- 露地と施設
- 露地は直接影響を受ける。トンネル・雨よけは保温で緩和余地がある。
- 確かさ
- データ由来(開花期の凍害で花器障害)。
気温が高い状態(目安25℃超)が続く、または乾燥・過湿のいずれかが続く
大雨・長雨乾燥・少雨
- 起きやすいこと
- 高温では稔実が低下しやすい。高温・乾燥・過湿はいずれも落花・落莢が出やすい条件としてデータに整理されている。
- 見に行く所
- 着莢率、落花・落莢の有無、株のしおれ具合。
- 露地と施設
- 施設はかん水・換気で水分ムラを抑えやすい。露地は降雨・乾燥双方の振れを直接受ける。
- 確かさ
- データ由来(25℃超で稔実低下/落花・落莢=高温・乾燥・過湿・N過多)。品種の耐暑性で差がある。窒素の効かせ方(過多)も要因のひとつで、気象単独では確定しない。
気温が高く乾燥した晴天が続く(春先に多い)
乾燥・少雨
- 起きやすいこと
- うどんこ病が最も出やすい条件とされる(データ:春の乾燥温暖が最重要要因)。
- 見に行く所
- 葉表面の白い粉状のカビ、抵抗性品種(er遺伝子等)かどうかの確認。
- 露地と施設
- 施設はかん水・換気で葉面の乾湿を調整しやすい。露地は天候依存で、通風確保(支柱・整枝)が軽減の要。
- 確かさ
- データ由来。抵抗性品種の有無で発生程度が大きく異なる。発生を確定するものではない。
着莢・肥大期
高温・乾燥が続く、または逆に降水が多く過湿が続く
高温・猛暑大雨・長雨乾燥・少雨
- 起きやすいこと
- 落花・落莢が出やすい条件(データ:高温・乾燥・過湿・N過多)。莢の肥大不良にもつながりやすい。
- 見に行く所
- 莢の肥大・充実度、落莢の有無、株のしおれや過繁茂の状態。
- 露地と施設
- 施設はかん水管理で水分を安定化しやすい。露地は降雨・乾燥の振れ幅が大きく、排水・マルチで緩和。
- 確かさ
- データ由来。窒素過多(つるぼけ・根粒抑制)との複合要因で、気象は誘発条件のひとつに留まる。
収穫期
収穫適期に気温が高い状態が続く
- 起きやすいこと
- 実エンドウは収穫後の糖度低下が早いとされ、高温期は収穫から出荷までの鮮度低下が早まりやすい。莢の採り遅れによる硬化も進みやすい条件。
- 見に行く所
- 莢の充実度・硬化の進み具合、収穫予定分の適期判断、収穫後の予冷・鮮度保持体制。
- 露地と施設
- 施設は収穫後の予冷・出荷動線を確保しやすい。露地は圃場から出荷までの温度管理(日陰保管・保冷)に注意。
- 確かさ
- データ由来(実エンドウは糖低下早い)。品種・用途(実/サヤ/スナップ)で差がある。
降水・高湿度が続く
大雨・長雨高湿度・結露
- 起きやすいこと
- 褐斑病・立枯/根腐病など、連作・多湿で出やすい病害の条件になりやすい。収穫作業の遅れにもつながりやすい。
- 見に行く所
- 葉・莢の斑点、株元の腐敗、圃場のぬかるみ具合。
- 露地と施設
- 露地は降雨の影響を直接受ける。施設は降雨は遮られるが換気不足による滞留湿度に注意。
- 確かさ
- データ由来。連作歴(4〜5年空けているか)との複合で発生しやすさが変わり、気象単独では確定しない。
天気が重なると起きやすいこと
通風不良(過繁茂)+高湿度
うどんこ病は本来は乾燥温暖型だが、密植・支柱不足による停滞湿度も助長要因になりうる。同時に褐斑病など多湿型の病害条件も重なりやすい。支柱・整枝による通風確保の要否を現地で確認。
高温+乾燥(またはN過多)
落花・落莢とつるぼけ(草勢過多・根粒抑制)が同時に出やすい条件。窒素の効かせ方と水分管理の両面を確認。
越冬前の大苗+低温・霜
播種が遅れず生育が進みすぎた状態での急な冷え込みは、凍害リスクが特に高まりやすい組み合わせ。播種時期・苗の生育段階を確認。
このデータは気象条件から「出やすい状態」を示すもので、病害・生理障害の発生を確定しない。連作歴・pH・排水・根粒菌の活性など根圏条件は気象からは推定にとどまり、現地確認が必須。施設栽培では内部環境が支配的で外気象は参考値。数値は品種・地域・作型で補正が必要。防除に触れる場合も、農薬は登録内容を確認のうえ判断すること。
自分の畑のえんどうを、今日の天気と写真で見てもらうなら
AGRIX AI は、作物の写真から病気・害虫・生理障害を見分け、地域の天気予報と生育の段階を重ねて「今日なにを見に行くか」を出すアプリです。このページの内容は、アプリが判断に使っているデータの一部です。
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天気から探す
このページについて AGRIX AI に入っている作物の「天気への反応」と「病害虫の出やすい条件」のデータを、そのまま読みやすく並べたものです。数値は一般的な目安で、品種・地域・作型で変わります。病害虫の発生を言い当てるものではなく、「出やすい条件」と「見に行く所」を示しています。
農薬を使うときは、ラベルの登録内容と、お住まいの県の病害虫防除所が出す情報・防除指針に従ってください。
作り方:AGRIX AI のデータ(作物66種の天気への反応・22作物の病害虫の条件)から、プログラムで1作物1ページに並べています。文章や数値は足していません。データを直すと、このページも作り直します。
作成:北島真史(RAIXEN・AGRIX AI 開発)。元専業農家(ブロッコリー4ha・ネギ・ズッキーニほか10年)、農業資材店で土壌診断と肥料・農薬の相談を担当、今は米6ha・ネギの兼業農家。著書『直売所で儲かる心理設計』。