AGRIX AI写真と天気で判断する栽培AI
AGRIX AI › 作物の天気・病害虫 › 小麦

小麦の天気対策と畑で見る所

穀類・生育期 6段階・天気の条件 12件

コムギ(小麦)が天気で受けやすい影響を、生育期ごとに「こういう天気が続いたら → 起きやすいこと → 見に行く所」の順で並べています。

気象からは「環境」「水分」「生育フェーズ」の段を主に判断する。根圏(排水性・土壌水分)は気象からは推定に留まり、現地確認が必要。施設栽培は一般的でないためこのデータは露地を主体に記載する。

播種・出芽期

播種前後に降雨が続き、圃場が過湿になる(連続降雨や強い降水の後)

大雨・長雨
起きやすいこと
コムギは排水不良に弱く、出芽の遅れ・不揃い、初期生育の停滞につながりやすい条件。
見に行く所
圃場の停滞水・ぬかるみの有無、出芽の揃い、種子の腐敗・変色。
露地と施設
露地は降雨・排水の影響を直接受ける。明渠・弾丸暗渠など排水対策の有無で差が出る。
確かさ
データ由来(排水不良に弱いとの一般的知見)。品種・圃場条件で差がある。

播種期の気温が低く、地表付近が低温で推移する

低温
起きやすいこと
出芽・初期生育が遅れやすい条件。極端な低温では発芽不揃いのおそれ。
見に行く所
出芽までの日数、苗立ちの均一性。
露地と施設
露地は外気温に直接左右される。
確かさ
一般的知見。播種適期・品種の早晩性で補正が必要。

越冬・春化期

冬季に一定の低温が経過する(秋播き=冬コムギの通常の経過)

低温
起きやすいこと
秋播きコムギは一定期間の低温(春化)を経て出穂に向かう生理があり、これは異常ではなく通常の生育過程。逆に冬季が異常に高温で経過した場合は春化が不足し、出穂が乱れる可能性がある(気象からは推定に留まる)。
見に行く所
越冬後の株の生育揃い、分げつの状況。
露地と施設
露地栽培が前提。
確かさ
データ由来(春化要求ありとの知見)。春化不足の具体的な閾値はデータに記載がなく、気象からは推定にとどまる。

厳寒期に急激な低温・強い霜が入る、または寒暖差が大きい

霜・凍害低温
起きやすいこと
凍害・霜害により葉が傷む、株が浮き上がる(凍上)等のおそれがある条件。
見に行く所
葉の褐変・枯死、株元の浮き上がり、根の露出。
露地と施設
露地は霜・凍結の影響を直接受ける。積雪の有無(防寒効果)は気象データの範囲外のため現地確認。
確かさ
一般的知見。品種の耐寒性・積雪の有無で差が大きく、気象からは推定にとどまる。

分げつ・節間伸長期

降雨が多く日照不足が続く時期に、加えて強風が重なる

大雨・長雨強風・台風日照不足
起きやすいこと
軟弱徒長した株に強風が加わると倒伏の素地ができやすい条件。倒伏は収量・品質・収穫効率を大きく落とす。
見に行く所
茎の太さ・節間の詰まり具合、株の傾き、圃場全体の生育ムラ。
露地と施設
露地は風の影響を直接受ける。
確かさ
データ由来(過繁茂・N過多が倒伏と関連するとの知見)+一般的知見。倒伏の可否は品種(半矮性か否か)・播種量・窒素管理に大きく依存し、気象は誘発条件の一つに留まる。

日照不足(曇天・多雨)が続く

大雨・長雨日照不足
起きやすいこと
光合成低下による生育停滞、分げつ数の伸び悩みにつながりやすい条件。
見に行く所
分げつ数、葉色の薄まり。
露地と施設
露地は天候依存。
確かさ
一般的知見。

出穂・開花期

出穂〜開花期に降雨や高湿度が続く(連続降雨・結露が続く条件)

大雨・長雨高湿度・結露
起きやすいこと
赤かび病(Fusarium head blight)が出やすい条件(データ:開花期の降雨・多湿で多発)。赤かび病は減収に加え、かび毒DON(デオキシニバレノール)の蓄積につながる恐れがあり、見た目が健全でも汚染しうる点に注意が必要。
見に行く所
穂の変色(ピンク〜赤褐色のかび)、開花の遅れ・不揃い、前作(トウモロコシ・麦類残渣)の有無。
露地と施設
露地は降雨・湿度の影響を直接受ける。
確かさ
データ由来。気象条件は「出やすい条件」を示すに留まり、発病・DON汚染の有無は現地確認・分析が必要。防除に触れる場合は登録内容を確認のうえ判断すること。

開花期に高温が続く

高温・猛暑
起きやすいこと
受粉・稔実への影響が生じやすい条件(気象からは推定に留まる)。
見に行く所
不稔粒・登熟不良の兆候。
露地と施設
露地は外気温に直接左右される。
確かさ
一般的知見。データに具体的閾値の記載はなく、気象からは推定にとどまる。

登熟期

登熟期に高温・多雨が続く

高温・猛暑大雨・長雨
起きやすいこと
品質低下(容積重・タンパク・フォーリングナンバー等の低下)につながりやすい条件(データ:登熟期の高温・多雨は品質低下)。
見に行く所
子実の充実度、粒色・粒張り。
露地と施設
露地は気象の影響を直接受ける。
確かさ
データ由来。品質格付けは気象以外の要因(品種・窒素設計)も影響するため、気象は要因の一つ。

登熟後期に降雨が続く

大雨・長雨
起きやすいこと
穂発芽(穂上で種子が発芽してしまう現象)が出やすい条件(データ:登熟期の降雨で穂発芽)。品質・等級低下につながる。
見に行く所
穂の粒の発芽・変色、収穫適期の判断材料として子実水分。
露地と施設
露地は降雨の影響を直接受ける。
確かさ
データ由来。品種の穂発芽耐性で差がある。

収穫期

収穫適期に降雨が続き、コンバイン作業ができない日が続く

大雨・長雨
起きやすいこと
収穫の遅延により穂発芽・品質低下・倒伏リスクがさらに高まりやすい条件。
見に行く所
子実水分、穂の発芽・変色、株の倒伏状況。
露地と施設
露地は天候に収穫適期が直接左右される。
確かさ
データ由来(穂発芽は登熟期の降雨で品質低下との知見)+一般的知見。

収穫前後に強風が入る

強風・台風
起きやすいこと
倒伏した株がある場合、収穫効率・ロスがさらに悪化しやすい条件。
見に行く所
倒伏の有無・程度、収穫ロスの発生。
露地と施設
露地は風の影響を直接受ける。
確かさ
一般的知見。

天気が重なると起きやすいこと

開花期の降雨・多湿+前作残渣

赤かび病・DON蓄積のリスクが重なりやすい最重要局面。開花期(Zadoks 59〜69相当)の気象と前作・残渣の状況を合わせて確認し、防除の要否は登録内容を確認のうえ判断すること。

多雨・日照不足+強風

軟弱徒長した株に強風が加わると倒伏の素地ができやすい。播種量・窒素管理など気象以外の要因も合わせて現地で確認。

登熟期の高温・多雨+収穫期の降雨

品質低下(タンパク・容積重)と穂発芽が重なりやすく、収穫適期の判断が難しくなる局面。子実水分と穂の状態を現地で確認。

このデータは気象条件から「出やすい状態」を示すもので、病害・障害・DON汚染の発生を確定しない。数値・閾値は品種・地域・作型(秋播き/春播き)で補正が必要。防除に触れる場合も、農薬は登録内容を確認のうえ判断すること。

自分の畑の小麦を、今日の天気と写真で見てもらうなら

AGRIX AI は、作物の写真から病気・害虫・生理障害を見分け、地域の天気予報と生育の段階を重ねて「今日なにを見に行くか」を出すアプリです。このページの内容は、アプリが判断に使っているデータの一部です。

App Store で AGRIX AI を見るiPhone・iPad/Android 版は準備中

同じ穀類の作物

稲大麦ソバ

天気から探す

霜・凍害の対策(作物別)低温の対策(作物別)高温・猛暑の対策(作物別)大雨・長雨の対策(作物別)乾燥・少雨の対策(作物別)高湿度・結露の対策(作物別)強風・台風の対策(作物別)日照不足の対策(作物別)

このページについて AGRIX AI に入っている作物の「天気への反応」と「病害虫の出やすい条件」のデータを、そのまま読みやすく並べたものです。数値は一般的な目安で、品種・地域・作型で変わります。病害虫の発生を言い当てるものではなく、「出やすい条件」と「見に行く所」を示しています。

農薬を使うときは、ラベルの登録内容と、お住まいの県の病害虫防除所が出す情報・防除指針に従ってください。

作り方:AGRIX AI のデータ(作物66種の天気への反応・22作物の病害虫の条件)から、プログラムで1作物1ページに並べています。文章や数値は足していません。データを直すと、このページも作り直します。

作成:北島真史(RAIXEN・AGRIX AI 開発)。元専業農家(ブロッコリー4ha・ネギ・ズッキーニほか10年)、農業資材店で土壌診断と肥料・農薬の相談を担当、今は米6ha・ネギの兼業農家。著書『直売所で儲かる心理設計』。

最終更新 2026-11-03・AGRIX AI・作物の天気・病害虫の一覧・プライバシー