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ほうれん草の天気対策と畑で見る所

葉茎菜類・生育期 3段階・天気の条件 9件・病害虫 7件

ホウレンソウ(ほうれん草)が天気で受けやすい影響を、生育期ごとに「こういう天気が続いたら → 起きやすいこと → 見に行く所」の順で並べています。

気象からは「環境」「水分」「生育フェーズ」の段を主に判断する。土壌型・EC・硝酸態窒素・ミネラルバランスといった根圏側の情報は気象からは推定に留まり、現地確認・土壌診断が必要。施設栽培では外気象は参考値で、内部環境(換気・加温・CO2施用・かん水)が支配的。

発芽期

気温(地温を含む)が高い状態が続く(目安25℃以上)

起きやすいこと
ほうれん草は高温で発芽が抑制されやすい性質があり、発芽不揃い・発芽率低下につながりやすい条件。
見に行く所
播種後の発芽率・発芽の揃い、覆土直下の土壌温度・湿り具合。
露地と施設
露地は夏播きで特に高温発芽抑制を受けやすい。施設は遮光・かん水で地温を下げる余地がある。
確かさ
一般的知見(品種・催芽処理の有無で差が大きい)。数値は目安であり作型・地域で要補正。

播種後に降雨がなく乾燥が続く

大雨・長雨乾燥・少雨
起きやすいこと
覆土層が乾いて発芽揃いが悪くなりやすい条件。
見に行く所
播種列の土壌の乾き具合、発芽の遅れ・欠株。
露地と施設
露地は降雨頼みになりやすく、施設はかん水管理で補いやすい。
確かさ
一般的知見。

生育期(葉数増加・肥大期)

気温が高い状態(目安20℃台後半以上)が日長の長い時期と重なる

起きやすいこと
とう立ち(抽苔)が進みやすい条件。抽苔すると葉の品質・収量が急速に低下する。作型(春夏播き/秋冬播き)に合わない抽苔性の品種ではリスクが高い。
見に行く所
株中心の花芽・とう立ちの兆候、葉の展開速度と株の締まり。
露地と施設
露地は日長・気温とも外部環境に直接左右される。施設は遮光・冷房で緩和できる場合がある。
確かさ
AGRIXデータ知見(春夏=極晩抽性、秋冬=耐寒性品種を想定)+一般的知見。抽苔性は品種差が非常に大きく、気象は誘発条件の一つに留まる。

昼夜の気温差(日較差)が小さい状態が続く

起きやすいこと
夜間の呼吸消耗により糖度が乗りにくくなる条件(AGRIX:昼夜温度差不足→糖度低下)。
見に行く所
葉の厚み・つや、収穫物の食味・甘みの傾向。
露地と施設
施設は夜間換気・保温の調整で日較差を作りやすい。露地は外気依存で季節・地域差が大きい。
確かさ
AGRIX AI の知見。品種・作型で補正が必要。

降雨が続く、またはかん水頻度が高く土壌が過湿な状態が続く

大雨・長雨
起きやすいこと
生育が緩慢になり軟弱徒長に傾きやすい条件(AGRIX:過潅水→糖希釈)。過湿が続くと根圏の酸素不足(気相不足)につながりやすいが、これは気象からは推定に留まり土壌の物理性の現地確認が必要。
見に行く所
葉色の濃淡・徒長の有無、株元の土壌の停滞水・ぬかるみ。
露地と施設
露地は連続降雨・排水不良の影響を直接受ける。施設はかん水量の管理で回避しやすい。
確かさ
AGRIX AI の知見。根圏の酸素状態は現地確認が前提で、気象単独では確定できない。

気温が低い状態(早朝の気温が目安15℃未満)が続く

起きやすいこと
施設でCO2施用を行っている場合、増収効果が出にくくなる条件(AGRIX:早朝温度15℃未満→CO2施用効果低下)。
見に行く所
CO2施用時間帯の気温、葉の展開・生育速度の変化。
露地と施設
CO2施用は施設特有の管理。露地には該当しない。
確かさ
AGRIXデータ知見。施設限定の条件で、CO2濃度自体は気象データからは分からず現地の施用管理情報が必要。

気温が冷涼(目安15〜20℃前後)で高湿度が続く、または朝方に結露が見られる

高湿度・結露
起きやすいこと
べと病(レース1-15,17,19,20等が知られる)が出やすい条件。曇天・多湿・葉の濡れが続くと発病の起点になりやすい。
見に行く所
下葉・古葉の黄斑や葉裏のカビ状のもの、朝方の葉の濡れ具合、株間の風通し。
露地と施設
施設は換気・除湿で葉の濡れ時間を短くしやすい。露地は連続降雨・朝露で高湿度になりやすく、畝間の排水・株間確保で軽減。
確かさ
一般的知見(べと病は冷涼多湿を好む病害として知られる)。レース判定・品種の抵抗性は現地確認が必要で、気象のみで発病を確定しない。防除に触れる場合は登録内容を確認のうえ判断すること。

収穫期

収穫期に気温が高い状態が続く

起きやすいこと
収穫後の品質低下が早まりやすい条件(AGRIX:15℃保存で2〜3日で品質低下)。萎れ・黄化が進みやすい。
見に行く所
収穫直後の葉の張り・鮮度、予冷までの時間。
露地と施設
いずれも収穫後の速やかな予冷(目安10℃以下)・保冷が鮮度維持の要になる。施設は収穫前の温度管理もあわせて確認。
確かさ
AGRIXデータ知見(収穫後管理)。品質劣化速度は品種・鮮度状態で差がある。

収穫適期に降雨が続く

大雨・長雨
起きやすいこと
収穫作業の遅れによる過熟・とう立ちの進行、濡れた状態での作業による傷み・病斑の見逃しにつながりやすい。
見に行く所
株の締まり・葉の傷み、圃場のぬかるみ具合。
露地と施設
露地は降雨で収穫適期を逃しやすい。施設は天候に左右されにくい。
確かさ
一般的知見。

天気が重なると起きやすいこと

高温+長日

抽苔(とう立ち)が進みやすく、同時に品質・収量が急速に低下する条件が重なる。作型に合った抽苔性の品種を選んでいるか、播種時期が気象に対して適切かを確認。

冷涼多湿+結露

べと病が出やすい条件と、生育緩慢・軟弱徒長が同時に重なりやすい。換気・排水と株間の風通しの要否を現地で確認。

日較差不足+過湿

夜間の呼吸消耗と糖希釈が重なり、食味・甘みが乗りにくい条件になりやすい。かん水量と夜間の温度管理の要否を確認。

このデータは気象条件から「出やすい状態」を示すもので、生育不良・病害の発生を確定しない。土壌型・EC・硝酸態窒素・ミネラルバランス・根圏の酸素状態は気象からは推定に留まり、土壌診断など現地確認が前提となる。施設では内部環境が支配的で外気象は参考値。数値は品種・地域・作型で補正が必要。防除に触れる場合も、農薬は登録内容を確認のうえ判断すること。

ほうれん草の病害虫が出やすい条件

天気の数字は「この範囲で出やすい」という目安です。条件がそろったら、下の「見る所」を畑で確かめてください。

べと病 病気

出やすい条件
雨が続くと増える
時期の目安
1〜4月・10〜12月
生育の段階
生育期・収穫期
作型
露地・施設
最初に出るサイン
葉に黄化や葉裏のかび状病斑が出やすい。冷涼多湿や結露時は葉裏を確認する
見る所
葉裏のかび・黄斑・結露・品種抵抗性
被害の重さ
重い
確かさ
中くらい
参考
病害虫・雑草の情報基地

立枯病 病気

出やすい条件
雨が続くと増える
時期の目安
3〜5月・9〜10月
生育の段階
発芽期・苗期
作型
露地・施設
最初に出るサイン
苗が地際から倒れたり欠株が出やすい。過湿の苗床や排水を確認する
見る所
地際部のくびれ・欠株・過湿・播種密度
被害の重さ
中くらい
確かさ
低い
参考
各県病害虫防除指針

萎凋病 病気

出やすい条件
雨との関係は薄い
時期の目安
5〜9月
生育の段階
生育期
作型
露地・施設
最初に出るサイン
下葉から黄化し株がしおれやすい。高温期は連作履歴と根の褐変を確認する
見る所
下葉の黄化・株の萎れ・根の褐変・連作履歴
被害の重さ
重い
確かさ
低い
参考
各県病害虫防除指針

炭疽病 病気

出やすい条件
雨が続くと増える
時期の目安
5〜9月
生育の段階
生育期・収穫期
作型
露地・施設
最初に出るサイン
葉に褐色の斑点や穴あきが出やすい。降雨や多湿後は下葉を確認する
見る所
葉の褐色斑・穴あき・雨はね・下葉
被害の重さ
中くらい
確かさ
低い
参考
各県病害虫防除指針

アブラムシ類 害虫

出やすい条件
乾燥すると増える
時期の目安
4〜6月・9〜11月
生育の段階
生育期・収穫期
作型
露地・施設
最初に出るサイン
新葉や葉裏に群生し葉が縮れやすい。高温乾燥時は芯葉を確認する
見る所
葉裏の虫体・新葉の縮れ・すす状汚れ・芯葉
被害の重さ
中くらい
確かさ
中くらい
参考
各県病害虫防除指針

ハモグリバエ類 害虫

出やすい条件
雨との関係は薄い
時期の目安
4〜6月・9〜11月
生育の段階
生育期・収穫期
作型
露地・施設
最初に出るサイン
葉の中に白い筋状の食害痕が出やすい。若い葉の潜行痕を確認する
見る所
白い潜行痕・葉内の幼虫・新葉・周辺雑草
被害の重さ
中くらい
確かさ
低い
参考
各県病害虫防除指針

葉先枯れ 生理障害

出やすい条件
雨との関係は薄い
時期の目安
5〜9月
生育の段階
生育期・収穫期
作型
露地・施設
最初に出るサイン
葉先や葉縁が褐変しやすい。高温や乾燥や急な生育時は内側の葉も確認する
見る所
葉先の褐変・葉縁枯れ・急速な生育・水分ムラ
被害の重さ
軽い
確かさ
中くらい

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このページについて AGRIX AI に入っている作物の「天気への反応」と「病害虫の出やすい条件」のデータを、そのまま読みやすく並べたものです。数値は一般的な目安で、品種・地域・作型で変わります。病害虫の発生を言い当てるものではなく、「出やすい条件」と「見に行く所」を示しています。

農薬を使うときは、ラベルの登録内容と、お住まいの県の病害虫防除所が出す情報・防除指針に従ってください。

作り方:AGRIX AI のデータ(作物66種の天気への反応・22作物の病害虫の条件)から、プログラムで1作物1ページに並べています。文章や数値は足していません。データを直すと、このページも作り直します。

作成:北島真史(RAIXEN・AGRIX AI 開発)。元専業農家(ブロッコリー4ha・ネギ・ズッキーニほか10年)、農業資材店で土壌診断と肥料・農薬の相談を担当、今は米6ha・ネギの兼業農家。著書『直売所で儲かる心理設計』。

最終更新 2026-11-03・AGRIX AI・作物の天気・病害虫の一覧・プライバシー